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『気象予報士かんたん合格テキスト<学科専門知識編>』から学ぶ「地球大気の観測」について

これまでは一般気象学というテキストを基に気象学の勉強をしてきたが、今回は趣向と共にテキストも変えてみた。

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気象学では大気現象を熱力学や流体力学などの側面で学術的に考えていくが、 今回はそういった大気現象をどのようにして観測していくのかをまとめていく。

 

😶前提知識

地球大気の観測をまとめるにあたり、以下の方針でまとめていく。

  • 地上気象観測:地上に設置しての気象観測(局所的)
  • 高層気象観測:上空に飛ばしての気象観測
  • 気象レーダー観測:地上に設置してレーダーを用いる気象観測(広域的)
  • 気象衛星観測:宇宙に飛ばしての気象観測

 

🏙地上気象観測

✔観測対象:気温

定義

気温に関する定義は、以下の通り。

用語 説明
最高気温 記録に残るのは「0時~24時の観測極値
天気予報では「9時~18時の最高気温」
最低気温 記録に残るのは「0時~24時の観測極値
天気予報では「0時~9時の最低気温」

温度単位に関する定義は以下の通り。

用語 説明
ケルビン(K) 熱力学温度(絶対温度)。水の融点が273.15K、沸点が373.15Kであり、その温度間を100分割している。
摂氏(°C:セルシウス度) 水の融点が0°C、沸点が100°Cであり、その温度間を100分割している。
華氏(°F:ファーレンハイト度) 水の融点が32°F、沸点が212°Fであり、その温度間を180分割している。

摂氏とケルビンの関係式は「摂氏=ケルビン-273」(250Kの場合、250-273=-23°C)

摂氏と華氏の関係式は「摂氏=5/9(華氏-32)」(41°Fの場合、5/9(41-32)=5°C)

温度単位については他にも「蘭氏(°R:ランキン度)」「列氏(°Ré:レオミュール度)」「靈氏(°Rø:レーマー度)」「??(°D:ドリール度)」「??(°N:ニュートン度)」がある。

観測方法

気温の観測方法は、以下の通り。

用語 説明
ガラス製温度計 水銀温度計で観測。水銀が温度上昇により膨張する物理的変化を利用。アルコール温度計も同じ理論。
金属製温度計 膨張率の異なる2枚の金属を貼り合わせた金属板が温度変化により変形する事を利用。構造上誤差が生じやすいため精度の高い気温観測には不向き。
電気式温度計 白金の抵抗値が温度上昇と共に大きくなる性質を利用。気象官署やアメダスで使用されており、WMOにより地上1.25m~2.0mの高さで観測するよう勧告している。

気温変化

気温は、以下を契機に変化をもたらす。

用語 説明
放射平衡 熱収支で学んだ短波放射・長波放射によるもの。
水平温度移流 暖気が移流すれば暖気移流、寒気が移流すれば寒気移流
非断熱過程による加熱や冷却 水蒸気の凝結や水滴の蒸発ならびに雪片の融解や昇華など
地形効果 地球大気の運動で学んだフェーン現象や局地風など

 

✔観測対象:風

定義

風に関する定義は、以下の通り。

用語 説明
風向 風が吹いてくる方位。多くの場合は16方位を用いるが、天気予報では8方位、国際通報式や気象官署では36方位を用いる。
風速 0.1m/s単位で観測。
風圧 風速の2乗に比例して大きくなるため、10m/sと20m/sでは4倍の差がある。風を受ける面の形状にも依存し、凹面であれば大きくなり、凸面であれば小さくなる。
平均風速 10分間の平均風速
瞬間風速 3秒間(0.25秒毎の12個の値)の平均風速
最大風速 10分間の平均風速のうち、最も大きい値
最大瞬間風速 瞬間風速の最大値
突風率 最大瞬間風速と平均風速の比

なお、飛行場については10分間ではなく2分間の計測値を採用している。

観測方法

風の観測方法は、以下の通り。

用語 説明
風杯型風速計 お椀型のプロペラの回転速度によって風速を観測する。風速が非常に強くなると観測誤差が無視できなくなるため、およそ60m/sが観測最大値。
風車型風速計 風車型のプロペラであるため鉛直成分を持つ風の影響を受けにくい。瞬時の風向変化には対応しづらいため、その場合は実測値より小さく観測してしまう可能性がある。
超音波式風速計 音波の伝搬速度が風速による変化を利用。風速が弱い場合や気流の乱れ率を計測するのに適している。強風観測には不向き。

風の強さ

風の強さは、以下で定義される。

用語 説明
ビューフォート風力階級 地物・海波などの動きで風速を0~12の13階級に分類。
藤田スケール 竜巻の強さを評定するための尺度でありF0~F5の6階級に分類。

また、気象庁資料によると、10分間平均風速にて以下に分類される。

分類 説明
10~15m/s未満 やや強い風|風に向かって歩きにくい。傘が差せない。トタン板が飛び始める。
15~20m/s未満 強い風=強風|風に向かって歩けない。転倒する人も出る。ビニールハウスが壊れ始める。
20~25m/s未満 非常に強い風=暴風|鋼製シャッターが壊れ始める。
25~30m/s未満 非常に強い風=暴風|ブロック塀が壊れ始める。
30m/s~ 猛烈な風=暴風|樹木が根こそぎ倒れ始める。木造住宅が壊れ始める。

なお、「突風」については明確な風速の定義はない。 寒冷前線や竜巻、ダウンバーストやつむじ風などにより一時的に強まる風を「突風」と呼ぶが、 平均的に風が強い状況(台風や冬型気圧配置、発達した低気圧など)で吹く一時的に強くなる風は「突風」とは呼ばない。

 

✔観測対象:降水量

定義

降水量に関する定義は、以下の通り。

用語 説明
直径0.5mm以上の水滴からなる降水
水蒸気が昇華して生じた氷晶が、更に水蒸気の昇華拡散作用で成長して降る現象
直径5mm未満の氷でできた固形粒子
直径5mm以上の氷でできた固形粒子
降水量 降った雨や雪などがどこにも流れずに溜まり、その水深をmmで計測したもの
降水強度 単位時間当たり何mmの降水量なのか

観測方法

降水量の観測方法は、以下の通り。

用語 説明
転倒升型雨量計 アメダスや気象官署で広く使われている。受水口から漏斗を通じて転倒升に流れ込む事で0.5mm単位での観測が可能。雪は電熱ヒーターで融かして水に変える。
雪尺 cm単位の目盛がついた木製の角柱。太陽放射を受けにくくするために白く塗られている。
超音波式積雪計 L字型のポール上部から超音波を地表面に射出し、戻ってくる時間で高さを計測。

誤差

降水量は、以下が起因となり誤差が生じる事がある。

要因 説明
強いほど影響が大きい
受水口・貯水器の面を濡らす現象 少ない雨量では影響が大きい
受水口からの蒸発 小雨や少ない雨量時、乾燥時に影響が大きい

 

✔観測対象:湿度・露点

定義

湿度・露点に関する定義は、以下の通り。

用語 説明
乾燥空気 水蒸気を含まない気体。
下降気流や下降気流成分をもつ大気運動で生成される。
湿潤空気 水蒸気を含まれる気体。
水滴が多量に蒸発するとき、湿潤な空気の水平移流があるとき、水蒸気を含む空気が上昇気流によって断熱膨張による冷却が起きるときに生成される。
仮温度 ある湿潤空気に対して、同圧⼒・同密度をもつ乾燥空気の温度。
露点温度 空気が飽和する時の気温。単位は°C。
霜点温度 氷点下において氷に対して飽和する気温。
水蒸気圧(蒸気圧) 空気に含まれる水蒸気が多いと値も大きくなる。単位はhPa。

観測方法

湿度・露点の観測方法は、以下の通り。

用語 説明
電気式湿度計 セラミックや高分子化合物が周囲の湿度変化に応じて水分子を集めたり解放したり電気抵抗の変化を測定して観測。
乾湿計(乾湿球湿度計・乾湿温度計) 相対湿度が低く乾燥しているほど乾球温度計湿球温度計の温度差が大きくなる事を利用。両者の温度差が同じでも気温が違えば相対湿度も変わる。百葉箱などに用いられる。
塩化リチウム露点計 塩化リチウムが持つ吸湿性を利用。露点温度の観測に用いられる。地上1.5mに設置され、0.15m/sの通風をする(この風速をある程度超えると誤差が生じやすくなる)

 

✔観測対象:気圧

定義

気圧に関する定義は、以下の通り。

用語 説明
気圧 地表面上に存在する全ての空気の質量に重力が働き、地表面などを押す力。海抜0mを1気圧=1013.3hPaとする。
  • 捕捉
    • 地球大気の組成は、窒素:酸素:アルゴン=78:21:1とほぼ安定
    • 地球大気全体の質量の99.9%は対流圏と成層圏に存在する

観測方法

気圧の観測方法は、以下の通り。

用語 説明
水銀気圧計 温度が0°Cの時に正しい気圧を示すように作られているため温度補正が必要。緯度による重力変化があるため重力補正が必要。
アネロイド気圧計 ガラス面を2,3回叩いて気圧を読取る。水銀気圧計より観測精度は劣る。
電気式気圧計 気圧による電気容量が変化する素子を用いて電気的な変化から測定。

天気図

気圧は、天気図としては以下で表される。

用語 説明
等圧線 気圧の等しい地点で結んで書いた線
リッジ 気圧の山
トラフ 気圧の谷

補正

気圧は、以下の方式により補正される。(観測地点の高度差異を埋めるため)

用語 説明
現地気圧 観測所で測定された気圧。
海面気圧 海抜0mに更生された気圧。「静力学平衡の式」と「気体の状態方程式」を用いる。

「静力学平衡の式」と「気体の状態方程式」については、後日記載。

 

✔観測対象:日照

定義

日照に関する定義は、以下の通り。

用語 説明
直達日射 太陽から直接に平行線で受ける光
散乱光 太陽以外の方向から太陽光が空気分子などにより散乱して入る光
全天日射 直達日射+散乱光
混濁係数 大気中に浮遊している微粒子量を知る目安。火山噴火などにより係数が上がり、直達日射が減少&散乱光が増加し、地上の平均温度が下がる(=日傘効果)

観測方法

日照の観測方法は、以下の通り。

用語 説明
全天日射計 水平面に設置された凸状の半球面で受けた単位面積当たりの放射強度を計測。気象官署で用いられる。
太陽追尾式日照計 全天日射計と違い、太陽を自動で追尾する。気象官署で用いられる。
回転式日照計 アメダスで用いられる。
太陽電池式日照計 アメダスで用いられる。

 

✔観測対象:視程

定義

視程に関する定義は、以下の通り。

用語 説明
視程 観測地点から水平方向に360度見通して、最も見通しが悪い方位における視程距離。
卓越視程 航空関連で用いられる。360度のうち180度以上の代表的な指定の平均値をとる。
視程階級 視程距離から0~9の10階級がある。

観測方法

視程の観測方法は、以下の通り。

用語 説明
肉眼 肉眼。

観測対象

視程の観測対象は、以下の通り。

用語 説明
大気中に微小な水滴が浮遊し、水平視程が1km未満の状態。
濃霧 視程が陸上でおよそ100m以上、海上で500m以下の霧。
もや 微小な浮遊水滴や湿った微粒子により、視程が1km~10kmの状態。
煙霧 乾いた微粒子により視程が10km未満となっている状態。黄砂もこれに該当する。
風塵 強風によって地表面上の塵や埃などが空気中に舞い上がり、視程が一時的に遮られる現象。黄砂はこれに該当しない。
砂塵 強風によって塵または砂が空高く吹き上げられ、視程が1km未満の状態。黄砂はこれに該当しない。
スモッグ 大気汚染による煙霧。
PM2.5 大気中に浮遊している2.5μm以下の粒子物質。

 

✔観測対象:雲

以前のエントリーで記載したため割愛。

 

✔観測対象:大気現象・天気

種類

大気現象には、以下の種類がある。

  • 大気水象
  • 大気塵象
  • 大気光
  • 大気電気象

この大気現象に付随し、以下の天気が観測される。(詳細は長くなるので割愛)

  • 大気水象
    • 着氷性の雨・過冷却の雨
    • 霧雨
    • 着氷性の霧雨・過冷却の霧雨
    • みぞれ
    • 雪あられ
    • 凍雨
    • 氷あられ
    • ひょう
    • もや
    • 低い地ふぶき
    • 高い地ふぶき
    • ふぶき
    • 霜柱
    • 積雪
    • 冠雪
    • 竜巻
  • 大気塵象
    • 煙霧
    • ちり煙霧
    • 黄砂
    • 降灰
    • 低い風塵
    • 高い風塵
    • 砂塵あらし
    • じん旋風
  • 大気光
    • かさ
    • 光冠
    • 彩雲
  • 大気電気象

 

✔観測対象:海上

定義

海上に関する定義は、以下の通り。

用語 説明
波高 波の谷から峰までの高さ
卓越周期 ある海上の地点で波が来て、次の波が来るまでの平均的な時間
有義波高 100以上の連続的に観測した波高データを降順にした上位3割の平均波高
風浪 風によって直接生じる波
うねり 遠方での波浪が伝わってきたもの
卓越波高 波が平均的にやってくる方位(波の進行方向の真逆)
大しけ 強い風で海上が荒れること。は波高が4~6mだと「しけ」、6~9mだと「大しけ」、9m~だと「猛烈なしけ」

 

✔観測対象:アメダスAMeDAS

正式名称

AMeDAS
= Automated Meteorological Data Acquisition System
= 自動気象データ収集システム

観測対象

Meteorological Data
= 降水量、風向、風速、気温、日照時間、積雪深

  • 全国約1300地点で「降水量」の観測が行われており、うち約840地点で「風向」「風速」「気温」「日照時間」の観測も行っている
  • 降水量の場合は全国の17km四方に1地点、それ以外は21km四方に1地点の割合で設備されている
  • アメダス無人観測点が多いが、156ヶ所は気象官署内に設置されている(アメダスと気象官署で観測統計手法が微妙に異なる)



🎈高層気象観測

観測方法

気球に観測器を吊るして、観測値を無線で地上に送信する事で観測する。 装置・手法としては、以下のようなものが挙げられる。

用語 説明
レーウィン 風向・風速を計測
ラジオゾンデ 気圧・気温・湿度を計測
レーウィンゾンデ レーウィン+ラジオゾンデ
オゾンゾンデ(*1) オゾン濃度を計測

ちなみに、 - 『ラジオ(radio)』は、フランス語や英語などで「無線電波」 - 『ゾンデ(sonde)』は、ドイツ語で「探針」 - 『レーウィン(rawin)』は、「radio+wind」の合成語

レーウィンゾンデによって、以下が観測される。

用語 説明
気温 0.1°C単位で観測される。上昇するほど太陽放射の加熱影響を強く受けるため日射補正を行う(夜間は太陽放射がないので補正は行わない)。
湿度 相対湿度で観測するが、観測結果は湿数(気温°Cと露点温度°Cの差)として報告される。
気圧 0.1hPa単位で観測される。ラジオゾンデの中には、気圧計を持たずに、GPSを用いて3次元的に位置を解析し、高度から気圧を求める事もある。
風向風速 風向は1度単位、風速は1m/s単位で観測。GPSにより水平移動距離を求め、経過時間で割って風速を求める。
高度 現在はほとんどGPSゾンデによる観測が行われている。

高層天気図の作り方

  • 毎日2回定時に、世界各地の観測所からレーウィンゾンデを打ち上げる
  • 毎分300~400mの速さで上昇し、逐次データを送信する
  • 「高層観測データ」と「地上観測データ」を基に、以下を算出
    • 静水圧平衡の式を用いて「気圧」「気温」「温度」の高度分布を算出
    • 観測地点のズレから「風向」「風速」を算出
  • これらを地図上に記入する事で「高層天気図」ができる(等高度線を引く)

高層天気図では「エマグラム」を用いる。 「エマグラム」は横軸に気温を常数目盛で、縦軸に気圧を対数目盛でとったグラフ上に、ある地点の上空の気圧と気温および露点の関係をプロットしたグラフ。

*1: オゾンゾンデ

オゾン濃度の観測方法は、以下の通り。

用語 説明
ドブソン分光光度計 天空からくる紫外光をプリズムによって分光し、オゾンに強く吸収される波長の光と比較的吸収が少ない波長の光の強度比を測定。南極の昭和基地で用いられる。
ブリューワー分光光度計 回折格子を用いて太陽光を分光し、光電子増倍管でその光の粒子数を目的の波長毎に測定。札幌・つくば・那覇で用いられる。

上記観測方法を用いて、以下を観測する。

  • 太陽の直接日光
  • 天頂光
  • 月光



📡気象レーダー観測

レーダー
= radar
= radio detection and ranging
= 電波検出と測距(訳:Google翻訳)

つまり、電波を用いて対象物までの距離を図る観測方法。

 

✔気象レーダー

気象レーダーでは「降水強度」「雨雲までの距離」を測る。

原理

  1. アンテナから電波を発射(マイクロ波、パルス間隔3.85ms)
  2. 降水粒子(雲内の雨粒や氷粒)に当たり、後方散乱
  3. 戻ってくる受信電力から、降水強度を測る(レーダー方程式に基づき計算)
  4. 戻ってくる経過時間から、雨雲までの距離を測る(レーダー方程式に基づき計算)

メリット

  • リアルタイム性が高い

デメリット

  • シャドウ域
  • グランドエコー
  • シークラッター
  • エンゼルエコー

 

✔X-MP気象レーダー(X-band Multi-Paramater Radar)

一般的な気象レーダーでは、降水粒子の空間的な数密度の変化よりも、降水粒子の直径の相違の方が圧倒的に大きいという物理的制約がある。 つまり、降水時における降水粒子の大きさの相違が、降水強度の観測誤差を生んでしまう。

そこで「X-MP気象レーダー」ではXバンドの短い波長の電波を利用して観測を行う。 しかし、波長が短いと空気分子による散乱も強まるため、観測エリアが狭くなる制約もある。

原理

垂直波と水平波による偏波間の位相比較(周期比較)を解析する。

  1. アンテナから水平偏波垂直偏波を発射
  2. 降水粒子(雲内の雨粒や氷粒)に当たり、後方散乱
  3. 水平偏波の方が雨により後方散乱される断面積が大きい=受信電力が大きい=降水強度が強い

 

ドップラーレーダー

ドップラーレーダーでは「降水速度」を測る。

原理

  • ドップラー効果の利用により、降水速度が分かる
  • 降水速度が分かれば、強い積乱雲の中の空気の動きが測定できる

 

ウィンドプロファイラ

ウィンドプロファイラでは「風」を測る。 ドップラー効果を応用した観測。

原理

  1. 地上から上空に電波を発射
  2. 上空から戻ってくる周波数の変化を解析

地上から上空に向けて電波を発射 大気中の風の乱れなどによって散乱され戻ってくる電波を受信 受信データを処理することで、上空の風向・風速を測定 地上に戻ってきた電波は、散乱した大気の流れに応じて周波数が変化しているので(ドップラー効果という)、発射した電波の周波数と受信した電波の周波数の違いから大気の動きがわかります。実際の観測では上空の5方向に電波を発射しているので、風の立体的な流れがわかります。


 

🛰気象衛星観測

可視光線の場合、雲の分布や地表面の状態が観察可能。
しかし、新月の闇夜は何も見えない。
そこで、赤外線帯域を使って観測可能にしている。

気象衛星の種類

気象衛星の種類は、以下の通り。

用語 説明
静止気象衛星 地球の自転による各速度と同じ速度で周回しているため、地上からは静止しているように見える。
約36000km付近を周回。
極軌道衛星 100分周期で南北を周回する。地球は自転しているので、戻ってきた時には別の地域が見えている。
約800~1000km付近を周回。

観測される画像

気象衛星によって観測される画像は、以下の通り。

用語 説明
可視画像 明るいほど厚い雲
赤外画像 明るいほど雲頂高度は上層
水蒸気画像 明るいほど水蒸気量は多い



😶まとめ

ただ列挙しただけなのに数日かかった。疲れた。

次回は「さまざまな気象予報」についてまとめていきたい。

一通りまとめ終わった後は、気象業務支援センターが掲載してくれている過去問題を解いていき、知識の精緻化をしていく予定。 今まではデジタルでまとめてたので、過去問勉強からはアナログでまとめて脳に入れていく予定。

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https://gihyo.jp/book/2014/978-4-7741-6476-2